襲われない自分つくり自分の身は自分で守る!力でなく!普段の動きで強くなる



活動力の限界





仕事はすべて手と足と口を動かしてやることだから、その動きの速度以上でやることはできない。

護身道で、一瞬のうちに相手がすっとんでしまうといっても、自分の手と足が1ミリ1ミリ、1センチ1センチとつづいて動いていって、そういう結果を出すのであって、その筋肉の動きは、そう早いものではない。

そしてその筋肉の動きを特別に早くするような鍛錬はいらない、
脳の反射神経が、原則通りに動くようにすればよいのである。

手首をつかまれて相手の方に引かれたら、普通の反射運動は引かれまいとして抵抗する。それを自分の力を相手の引きの力に加えてやるように動き、同時に足の位置を移すと相手が双方の合計の力でひっくりかえるのである。
だから、手足の動きの速度以上に早めることはできない。
 
護身道の相手の処理は1人1人である。100人並べていっせいに倒すことはできない。
人間関係とは元来1人1人相対するのであり、多勢をいっぺんに関係づけようとしてもできるものではない。

企業経営もまた、前述したように、人と人との関係を作ることである。
つくってゆくには1人1人やってゆかねばならぬ。1人に会うには足を使って近づいてゆくのだから、足の速度以上に早く近づくことはできない。

だから1人の人間が他の人と会うといっても、その速度の限界で制限され、一日のうちに会える人数は限られてくる。
1人の人間の活動力の限界である。
   
だから大きな仕事をするにはたくさんの人間関係をつくらねばならぬ。
1人の社長が会える人数は限られているから、1人でやっていては大きな仕事はできない。
どうしても多くの社員を動員し、自分の出した戦略目標に従って動いてもらわなければならぬ。

戦略が社員の1人1人に行きわたっていると、その人たちの手と足と口を動員して、たくさんの人との関係をつくることができる。
売上げを3倍にしようとするなら、社員の1人1人がこれまでの3倍の人との関係をつけ、おとくいに仕上げなくてはならぬ。

1人だけがいくら突出してみても、全体の3倍という目標は達成できぬ。
それをつくってゆくのはやはり1人1人なのだ。
歩くのは1歩1歩なのだという活動速度の限界を頭において戦略をたて戦術を実行せねばならぬ。

これも護身道の体験で身につくし、企業経営にもそのまま通用されてゆくだろう。

〜城野宏論文集より〜

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